戸籍簿の記載構造
戸籍の一生
戸籍には個人の生死とは無関係に、戸籍自体の誕生と死亡があります。誕生を「新戸籍の編製」、死亡を転籍による「除籍」または全員除籍による「除籍」といいます。
「除籍」となった戸籍は「戸籍簿」から除かれ「除籍簿」に移されて保管されます。
戸籍の編成原理は「家」の考え方に似ています。戦前の「家」は堅牢で、何世代にもわたって壊れることはない、と考えられたため、戸主がバトンタッチするごとにリニューアルされ、戸籍の死亡と誕生とが同時に起きる方式をとっていました。
でも、戦後の、「家」はユニット住宅のようなもので、何世代にもわたる使用を想定していません。結婚で、新たな夫婦が誕生すると、まず「家」を建て、表札を下げてから、それぞれの「家」から移り住んでくる、というものです。そこで子供が生まれ、家族が増え、成長すると子供たちが結婚して「家」を出、夫婦が死亡すると「家」はもぬけの空となり、取り壊されて「除籍簿」に移される、というわけです。
夫婦がそれぞれ、前の「家」を出て、「新戸籍」に入居してくることを「入籍」といい、子供が生まれて新たに親の戸籍に記載されることも「入籍」といいます。その他、何らかの理由で、すでにある、「家」に入居してくることをすべての「入籍」といいます。
反対に、子供が「家」から出て、あらたな「家」に移り住むことも、戸籍の成員が死亡して戸籍から除かれることも、その他、何らかの理由で別の「家」に転出してしまう場合も、すべてが、「除籍」と呼ばれます。
が、これは個人の除籍であって、「戸籍」の「除籍」ではありません。戸籍は成員の全員が除籍にされて初めて「除籍簿」に移されることになります。
「家」の表札に当たる「戸籍の表示」、つまり本籍と筆頭者は、「家」が取り壊されるまで変わりません。筆頭者が死亡しても、それは筆頭者個人が「除籍」されるだけ。
戸籍が「除籍」されることはなく、筆頭者が変更されることもありません。
以上が全員除籍による「除籍」ですが、転籍による「除籍」というものもあります。これは「家」ごとの引越しになぞらえられます。
転籍とは本籍を別なところに移すことですが、すでに書いたように本籍は架空の「家」が建つ住所で、現実的な意味はどの役所に戸籍を置くか、ということにほかなりません。だから、架空の「家」はいつでもどこにでも移せると同様、転籍はいつでもどこでも、何回でも移すことが可能なのです。
この「転籍」届けが出されますと、新本籍地であらたに新戸籍が編成され、旧本籍は当然変更されますが、筆頭者は取り壊され「除籍簿」に移されます。この場合、新戸籍の本籍は当然変更されますが、筆頭者はそのまま変わることがありません。
戸籍事項欄
戸籍には「戸籍の表示」に続き「戸籍事項欄」と呼ばれる罫線で仕切られた二段の記載スペースがあります(コンピューターで調整された戸籍には罫線がありません)。ここは戸籍の成員個人個人のことではなく、戸籍全体の変化について記すスペースです。
戸籍の変化とはこの戸籍がいつ新戸籍として編成されたか、全部除籍になったか。転籍ならいつ、どこの旧本籍から移ってきたか、どこを新本籍にして出で行ったか。つまり戸籍の誕生と死亡、それに、その間に起きた「戸籍の表示」の変更がそれです。市町村の合併や町名変更などで、転籍しなくても本籍が変わることもありますし、筆頭者の変更はできませんが、筆頭者が名前を変えることはあります。こんな場合にも、それがいつ起きたのかが戸籍事項欄に記載されるわけです。
戸籍の仕組みの特徴は相互に検索できるよう、前の戸籍には新たな戸籍の表示を、新たな戸籍には前の戸籍の表示を記載している点です。これによって除籍から戸籍を、戸籍から除籍から辿り、引き出すことができるわけです。
これは戸籍の成員一人一人の出入りにもいえます。出生のように前の戸籍がない場合を除き、「入籍事項」には必ず、どの戸籍から入ってきたかのかが記載され、死亡のように新たな戸籍のない場合を除き、「除籍事項」には必ず、どの戸籍に出て行ったのかが、記載されるようになっているのです。これを「戸籍のキャッチボール構造」と呼んでいます。
人がまるでボールのように「家」から「家」へとバトンタッチされるからで、これを辿っていけば人の過去の身分関係がすべて明らかになります。また、関係者の戸籍を辿ることで、先祖はもちろん、親族関係にあらゆる人の身分情報を知ることができます。
身分事項欄
戸籍事項欄に続き、成員一人一人の個人欄があります。ふつうは最初に筆頭者が次いで配偶者が記載され、その後に子供たちが並びます。全員、名だけで記載されているため、氏を知るには「戸籍の表示」にある筆頭者の氏を見なければなりません。
この「名欄」をはさむように左手に「生年月日欄」、右手に「父母欄」と「父母との続き柄欄」があります。養子の場合はこの父母欄のとなりに新たに「養父母欄」を追加します。
個人欄の上部は身分関係の形成・解消事項を順番に記入していくスペースで、これを「身分事項欄」といいます。身分関係のものにはたくさんのもがありますが、ふつうは最初に出生事項がきます。出生事項には出生日、出生地(市区町村)、届出日、届出人、本籍地以外の役所に届けた場合は受理者(自治体首長)、本籍地への送付日が含まれていますが、従来の戸籍が記述式なのに対して、コンピューターによって調整された戸籍は右の要素だけを列記しています。この記述式と要素の列記式の違いは、すべての記載において共通するものです。
筆頭者及び配偶者にはふつう婚姻事項がありますが、婚姻の要素はいつ(婚姻日)誰と(配偶者の氏名)結婚したか。どこから入籍したか(従前の戸籍の表示)、新本籍地以外の役所に届けた場合は受理者、新本籍地への送付日がそれです。
従前の戸籍とは婚姻前の戸籍のことですが、婚姻前の戸籍からは当然ながら除籍されることになります。その場合も身分事項に婚姻事項が追記された上で除籍されるわけですが、ここではいつ(婚姻日)だれと(配偶者氏名)どちらの氏を名乗って(称する氏)婚姻したか、新戸籍をどこに作ったか(新本籍)が記載され、従前の本籍地以外の役所に届けた場合はその受理者、従前の本籍地への送付日が追加されます。
また、この夫婦が離婚した場合、それぞれの身分事項欄に離婚事項が書き込まれますが、筆頭者は、そのまま夫婦の戸籍に残り、配偶者だけが除籍されることになります。この場合、配偶者は婚姻前の戸籍にもどることもできるし、単独戸籍を新たに作ることもできます。また、婚姻中の氏を婚姻後も名乗りたい場合には、婚姻中の氏を名乗る単独戸籍を作ることになります。
人が戸籍から戸籍に移動する場合、身分事項欄のすべてが新戸籍に移記されるわけではありません。移記されるのは現在も有効な身分関係だけです。たとえば配偶者が離婚した場合、離婚後の新戸籍に婚姻事項が移記されることはありません。出生事項のように離婚後も維持される身分事項は移記されますが、法効果を失った婚姻事項は省略されます。
とはいえ、離婚事項は現在の新戸籍入籍してきた原因であるので、従前の戸籍の表示ともども、身分事項欄に記載されることになります。ただし、過法を永遠に留めるのが目的ではありませんので、この戸籍が転籍などで新しくなれば、婚姻事項も省略されることになります。
同様に、筆頭者の戸籍は変動しないので婚姻事項・離婚事項が記入されたままですが、この戸籍が転籍などで新しくなったときは、婚姻事項・離婚事項ともども省略されて消滅します。したがって、人の過去を辿る(身分関係を追跡する)には、現在の戸籍に当たるだけではなく、除籍を辿らなければなりません。除籍簿の閲覧が厳しく制限されているのは、こうした過去を暴こうとすることから個人情報を守ることでもあるのです。もっとも、本人が転籍などの手続きを放置していれば、戸籍だけでも過去は辿れることになります。
バツイチの削除
結婚し、除籍された戸籍(親の戸籍の本人欄は、新戸籍編成のため除籍され、朱でバッテンがつけられる)に、離婚して戻ってくる(離婚の最新戸籍をつくることもできる)と、バツがついた本人欄のほかに、新たな本人欄が設けられます。これを俗に「×一(バツイチ)」といい、離婚経験を表す言葉となっているのです。
これによっていらぬ揶揄を受けたり、差別されたくない、あるいは「まっさらの戸籍に戻して再婚したい」という声は多く、バツイチを消す方法が求められています。離婚時に新戸籍をつくり(新戸籍に「×」はつきません)、これを転籍すれば離婚の事実も新戸籍から消える(転籍前の戸籍=除籍の離婚記録は消えません)ことになります。古い戸籍をたどらない限り、第三者が離婚の事実を知ることはできません。
しかし、「古い戸籍に残ることも不愉快だ、完全に消去してほしい」という思いを抱く人も増えています。それが結婚詐欺などで、本人が知らないままに婚姻の登録をされ、婚姻無効の裁判でようやく戸籍訂正が認められた人たちです。
あるいは、知らない間に養子を取らされたり(相続詐欺、あるいは改氏によって別人に成りすます詐欺のため)、元の恋人が嫌がらせのために新婚夫婦の離婚届を勝手に出してしまったケースも現れています。こうした戸籍操作は戸籍手続きの事体を知るものにとって、難しいことではなく、防止は困難なので、この点からも戸籍証明に頼る日本の制度には限界があり、廃止が求められています。
それはともかく、戸籍を乗っ取られた被害者は、家庭裁判所の許可を受けて戸籍修正をするという、大変な手続きを踏まなければ元の地位を回復することができません。
が、それをしても戸籍が元に戻るわけではありません。間違った戸籍の部分が「×」をつけられるだけ。バツイチの事実は消えないのです。
転籍をすれば新戸籍には移記されませんが、除籍謄本を取れば忌まわしい記録が出てきます。一度つくられた戸籍は保存期間を超えるまで絶対に廃棄しないという戸籍の厳格なルールが、被害者の心を踏みにじる結果となっているのです。
戸籍届出の原則
戸籍の届出の中で一番なじみがあるのが婚姻届(結婚届)でしょう。が、その前に届出に共通するいくつかのことをお話しておきます。
届出人(届出義務者)は当事者全員(婚姻なら夫婦、出生なら普通は父か母、死亡なら同居の親族)ですが、役所に実際に届書を持参する人(持参人)はだれでもよく、要は届出義務者の署名捺印があればいい(口頭での届出も可能ですが、この場合は届出本人が窓口に行かなければならないのはいうまでもありません)ことになっています。
印鑑は三文判でかまいませんが、いくら苗字が同じでも各自、別々の印鑑(婚姻の場合は旧姓の印鑑)が必要です。
届出地(の役所)は本籍地のほか、住所地、居所(一時的な転勤先など)でもOKです。受付は「二十四時間年中無休」が原則ですが、出張所では受付けないところも少なくありません。ただし、これは受付で「受理」ではありません。戸籍担当者が審査してOKとなれば受付の時点で「受理」されたことになります。受理されれば本籍地に回送されて戸籍に記載されますが、「受理証明書」はその場で発行してもらえます(有料、婚姻、出生について賞状形式の高級証明書も用意されています)。
届出は郵送でも可能です。外国での届出は大使館・領事館など在外公館で行いますが、交通事情が悪い場合など、本籍地への郵送のほうが簡単(出生の場合、パスポートへの新生児の付記が必要なので公館がベター)な場合が少なくありません。届書や証明書(出生証明やお互いの戸籍抄本など)は回送が必要な分だけ提出するようにいわれますが(複数)、一通でもかまいません(役所のほうでコピーしてくれます)。届は役所の窓口でもらいます(出生などは病院でもらえます)が、届出に必要な事項(法定記載事項)が漏れなく記載してあれば、形式は自由なので、届出用紙がなくても届出は可能です。
『六法全書』と首っ引きで法廷記載事項をひとつひとつ、巻紙に筆で縦書きしてもかまわないわけです。
婚姻届の基本
これまで何度も触れたように、この国では婚姻届を出さないと結婚の効力が認められません。届を出すと初めて権利(法的効力)が創設されるこの種の戸籍届を「創設的届出」と呼んでいます。これにたいして、出生のように出生の事実によってすでに権利が発生している事実の届出を「報告的届出」と呼びます。
が、おなじ婚姻でも海外での婚姻のようにすでに海外の様式にもとづいて結婚している場合、これを戸籍に登録する届出は「報告的届出」になります(届出がない間は婚姻の効力を認めないで、効力を創設する届出なのですが、学者は「報告的」と分類します)。報告的届出には届出期間(海外での結婚は一ヶ月)があり、これに遅れると罰則(過料)が課せられます。「婚姻は両性の合意のみにもとづいて」とうたう憲法に違反した現行法は、届出者に両性の合意とは無縁な「(夫婦いずれかの)氏の選択」を強要します。しかし、外国での結婚にこんな強制はありませんので、海外で結婚が成立して、その旨を届けても、氏の選択をしないと受理してもらえず、この「報告的届出」は宙に浮くことになります。
証人二人の署名が必要ですが、これも憲法上疑問があります。偽装結婚などを防ぐため、といいますが、こんなのものでは防げません(防ぐには後述の「不受理申し立て」)。偽装結婚や本人の知らない間の結婚も少なくないのです。未成年者の結婚には両親の同意が必要ですが、両親の意見が割れている場合は片親だけでもOKです。結婚するとふつう夫婦につき、氏を選択したものが筆頭者となった新戸籍が編成されます。本籍地は二人の協議で新たに決めることができます。ただし、氏を選択した者がすでに戸籍の筆頭者である場合(分籍・離婚などで)、新戸籍は編成されず、氏を変える配偶者が筆頭者の戸籍に入籍する形になります。
したがって、筆頭者の「連れ子」が記載された戸籍に入るわけですが、氏を変えた者の「連れ子」は結婚前の戸籍に残されます。この「連れ子」を夫婦の戸籍に残すには別途「入籍届」が必要で、入籍すると子の氏も筆頭者の氏に変わります(婚姻届と同時である必要はありません)
また、新戸籍が編成されない結婚の場合に、本籍地を変えたければ転籍届けをすることになります。
婚姻届の添付書類は本籍地に届ける場合を除き、その者の戸籍抄本(どちらの本籍地でもない場合は互いの抄本が必要です)。転籍、入籍には謄本が必要な場合があります。
婚姻届の問題点
最大の問題点は夫婦の氏を定めなければならないこと。重大な選択であるにもかかわらず単なるチェックで、書き漏れも多く、窓口であわてて「夫」の方にマークする、という光景をよく見かけます。両親の氏名(しかも婚姻中なら母は名だけ)と続柄も戸籍の差別記載をそのまま引きずっていて不当としかいえません(戸籍の記載は届書に基づいて行はれるのではなく添付の謄抄本によるので、こんな欄は必要ない)。
一番評判が悪いのは「同意を始めたとき」と「初婚・再婚の別」で、明らかにプライバシーへの介入です。再婚の場合、受理に注意しなければなりませんが、それは他の添付書類によって役人がやるべきことです。「夫婦の職業」もそうですが、戸籍上の法廷記載事項ではないので、記載しなくても罰則はありません。証人は成人であれば誰でも良く、外国人でもかまわないはず。
したがって、この欄には本籍の記入欄がある(これは法廷記載事項)のは納得できません。
あなたができる婚姻届
どのような届けにしろ、日本人はよく訓練されているというか、律儀というか、パブロフの犬のように忠実に記入欄をうめようとします。空欄のままにしておくということができないのです。だから、電話番号を欄などがあればプライバシーの配慮などお構いなしに、自分の情報を他人に簡単に預けてしまうのです。
しかし、戸籍への記載は戸籍法(三五条)に定められており、それ以外の事項は書く必要がなかったり、必要があっても罰則がなかったりするもの。つまり、空欄のままでも受理される部分です。また法廷記載事項でも記入の仕方で個人の意思を完全に拘束するものではありませんので、記入の仕方に問題を感じたら、まずは自ら納得ができる記入をしてみてください。
「だめだ」といわれたら理由を聞き、納得の上で修正しましょう。ここでも年月日を西暦で記入することは可能で、修正を命じるのは不当です。わたしたちが従わなければならないのは法律だけで、通達は役所を拘束するもの。わたしたちが従う必要はありません。また、「元号法」も政府機関に対する法律で、わたしたちを拘束するものではありません。
婚姻届について
離婚には協議離婚と調停離婚、裁判離婚があります。協議離婚は創設的届出ですが、他の二つは報告的届出(届出義務は訴訟を起こした側一人のみ)です。
離婚届も基本は婚姻と同です。ただし、婚姻によって氏を変えた者は元の戸籍に戻るか、元の氏に戻って新しい戸籍を作るか、婚姻中の氏のまま新しい戸籍を作るかを選ぶことになります。
未成年の子がいる場合、それぞれに親権者を定めますが、親権者がどちらであれ、子はそのまま元の戸籍に残り、氏が変わることはありません。親権者の氏に変えるためには親権者の戸籍への「入籍届」が必要です(婚姻届と同時である必要はありません)。
死亡配偶者の親族同様の状態に戻る届出があります。それが「婚姻関係終了届出」と「複氏届」。両方そろえて提出すれば、離婚とよく似た状態に戻れます。
イスラム世界には婚姻時に離婚時のことを取り決めておく習慣があるそうであうが、これらは案外現実的で、婚姻届だとすぐに見つかる証人も離婚では見つけにくくなるものです。そこでおなじ二人に婚姻時に離婚届の証人欄にも署名をお願いした人を知っています。
不受理申し立て
協議離婚に不満があって裁判中であるのにもかかわらず、新しい関係を登録したいために勝手に離婚届を出されてしまう(無効の離婚届)、というケースが多いため、設けられた制度が「離婚届不受理申し立て」という手続きで、本籍地と住所地の役所にこれを出しておけば、届出があっても受理されません(有効期限は六ヶ月などで、事態が続いている場合は更新が必要)。申し立ては訴訟中でなくても可能です。
この制度の応用として最近、「婚姻届不受理申し立て」ができるようになりましたが、これは「○○との婚姻届が出された場合は」という具合に、結婚の相手を具体的に特定しなければならず(何人にも出すのはOK)、名前が特定できないストーカーには通用しません。「だれとの婚姻届であっても」といった不受理申し立てを可能にしておかなければ結婚詐欺などで戸籍を利用されることを防ぐことはできないのです。
氏の再選択
「氏の選択を間違えた」として役所を訪れる人が少なくありません。この場合、一度離婚して再婚すればよいのですが、これを戸籍系が教えるのは問題です。ペーパー承認になってしまうからです。そこでこっそり教えることになりますが、同じ相手との再婚には待婚期間(再婚禁止期間)は適用されません。離婚と同日に再婚することも可能です。そして実際、そんな再婚劇も少なくありません。夫婦喧嘩で熱くなって離婚してしまい頭をかきながら再婚届けにやってくるのです。
婚姻準正
婚外子の父が認知をし、母と結婚すると、子は嫡出子になります。同様に、婚外子の母が父と結婚し、父が認知すれば子は嫡出子になります。前者が「婚姻準正」か「認知準正」になり、戸籍をきれいにする意味を認めませんが、届出人にとってそうはいきません。こんな場合「婚姻準正」がおすすめでしょう。
婚姻可能証明書
結婚相手の戸籍を取り寄せることは、相手の身元調査のひとつで、結婚差別につながる恐れがあります。しかし、相手が独身であるかどうかの確認を否定することはできません。そこで編み出されたのが「結婚可能証明書」です。
記載事項証明書の一種で、結婚可能であるという文章に役所が公印を押します。
姻族関係終了届
配偶者の親族(姻族)との折り合いが悪いまま、配偶者が死亡した場合、姻族との関係が断ち切れないのは不幸なことです。こんなときに、必要なのが「姻族関係終了届」です。
いわば、姻族との関係断絶であり、もちろんこの届出は姻族との相談は無用で、ひとりで提出できます。
ただし、これをだしたからといって、離婚状態になるわけではないので、氏が変わる(戸籍が変わる)ことはありません。
複氏届
配偶者が死亡した場合、婚姻によって氏を変更した者は、婚姻前の氏にもどることができます。この届出を「複氏届」といい、死亡後はいつでも、一方的に行うことができます。
しかし、これを出したからといって、離婚と同様の状態になったわけではありません。姻族関係終了届けと揃って始めて離婚同様の状態になるため、この二つの届出は揃って出されることが多いです。

